デロンギ MDHU15・MDHU12・MDHU09 の違いは?電気代の実像と部屋別の選び方

デロンギ マルチダイナミックヒーター MDHU15・MDHU12・MDHU09 の寸法と消費電力の比較 家電

デロンギのヒーターは「電気代が高い」とよく言われます。実際、消費電力は1500Wと書いてあり、他の暖房器具より大きな数字です。

ただ、この1500Wという数字がそのまま毎時間かかるわけではありません。取扱説明書を読むと、実際の運転は室温に合わせて自動で調整されると書かれています。では、どう使えばいくらになるのか。

あわせて、MDHU15・MDHU12・MDHU09 という3つの型番の違いも公式仕様で確認しました。幅と高さは3機種とも同じで、違うのは長さ・最大消費電力・質量・広さの目安でした。

この記事では、デロンギ マルチダイナミックヒーターの3機種を公式仕様で比べ、電気代の考え方と、部屋に合わせた選び方を整理します。

先に結論:横に伸びるだけ。上位機は下位機の設定を含む

知りたいこと 答え
型番の数字 消費電力。15なら1500W、09なら900W
3機種の違い 長さと重さ。幅27.5cm・高さ66.5cmは共通
電気代 最大1500Wで約46円/時。ただし自動で下がる
設置の注意 15Aのコンセントを単独で使う必要がある

マルチダイナミックヒーターは、電力レベルを段階的に設定できます。MDHU15は5段階、MDHU12は4段階、MDHU09は3段階。つまり上位機は下位機の設定をすべて含んでいます。

3機種を公式仕様で並べる

項目 MDHU15 MDHU12 MDHU09
消費電力 1500W 1200W 900W
長さ 51.0cm 44.0cm 37.0cm
27.5cm 27.5cm 27.5cm
高さ 66.5cm 66.5cm 66.5cm
質量
取扱説明書の記載値
12.5kg 10.0kg 8.5kg
広さの目安 10畳〜13畳 8畳〜10畳 6畳〜8畳
電力レベル 5段階 4段階 3段階
タイマー・リモコン あり あり あり

デロンギ・ジャパン公式の取扱説明書(MDHU15/MDHU12/MDHU09、2026年8月確認)より。

幅と高さが3機種とも同じで、長さだけが14cm刻みで変わります。内部の発熱部分の枚数が違うためで、本体の断面は共通です。

置き場所は「長さ」で考える

幅27.5cm・高さ66.5cmが共通なので、置き場所の判断は長さだけを見ればよいことになります。MDHU15が51cm、MDHU09が37cm。その差は14cmです。

窓際に置くことが多い器具なので、カーテンの幅や、窓下のスペースに収まるかを先に測っておくと迷いません。

上位機は下位機の設定をすべて含む

電力レベルの段階を並べると、関係がはっきりします。

型番 設定できる電力レベル
MDHU09 300W/600W/900W
MDHU12 300W/600W/900W/1200W
MDHU15 300W/600W/900W/1200W/1500W

MDHU15 を900Wに設定すれば、MDHU09 と同じ電力で動きます。つまり大きいものを買っても、小さく使うことができます。

この点は他の暖房器具と違うところです。石油ファンヒーターなら出力の大きい機種は運転音も大きくなりますが、こちらは電力を落とせば消費も落ちます。

ただし本体は大きく重くなる

MDHU15 は12.5kg、MDHU09 は8.5kg。4kgの差があります。オイルヒーターの類はキャスターが付いていますが、段差を越えるときや、季節の変わり目にしまうときには重さが効いてきます。

部屋が6畳なのに13畳対応を買う必要はありません。設定で落とせるとはいえ、置き場所と持ち運びの負担は変わらないからです。

電気代は「最大1500W」で計算すると誤解する

1500Wを1kWhあたり31円(家電公取協の目安単価)で計算すると、1時間あたり約46円です。8時間つければ約372円、30日で1万1千円を超えます。この数字だけ見れば、たしかに高い。

ただし取扱説明書には、実際の運転電力は室温と設定温度に合わせて自動調整されると書かれています。部屋が暖まったあとは、設定した最大値より低い電力で動きます。

正確に言えること
公式が公開しているのは最大消費電力までで、平均的な運転電力は部屋の断熱性能・外気温・設定温度によって変わります。そのため「1シーズンいくら」を正確に出すことはできません。ここで言えるのは、上限が1500Wであることと、そこから自動で下がる仕組みがあることまでです。

電力レベルの設定で上限を決められる

電気代を抑えたいなら、電力レベルの設定そのものを下げる方法があります。MDHU15 を900Wに設定すれば、上限が900Wになるので、1時間あたり約28円が上限になります。

暖まるまでに時間はかかりますが、上限を自分で決められるのは分かりやすい仕組みです。

他の暖房器具との位置づけ

電気を熱に変える器具は、電気1に対して熱1しか作れません。エアコンは外の熱を運ぶ仕組みなので、消費した電気より多くの熱を室内へ移せます。効率は機種ごとにAPFとして公表されています。この差は仕組みから来るもので、機種を選んでも埋まりません。

暖房器具ごとの1時間あたりの費用は暖房器具の電気代はどれが安い?で計算方法から説明しています。部屋全体を安く暖めたいなら、まずエアコンか石油ファンヒーターが候補になります。

「10畳〜13畳」の2つの数字は基準が違う

広さの目安に幅があるのは、2つの異なる基準が並記されているためです。取扱説明書には注記があります。

  • 小さいほうの数字(10畳)は日本電機工業会の自主基準によるもの
  • 大きいほうの数字(13畳)はデロンギの自社実験によるもの。試験条件は新省エネルギー基準の建物で、外気温5℃、5面が接している部屋

つまり13畳という数字は、断熱性能の高い建物で、上下左右が他の部屋に囲まれている条件での結果です。角部屋や、窓の大きい部屋、古い建物では、この広さまで届かないことがあります。

迷ったら小さいほうの数字を見てください。10畳の部屋なら MDHU15、8畳なら MDHU12 が安全な選び方になります。

コンセントは15Aを単独で使う

取扱説明書に、定格15A(100V)のコンセントを単独で使うようにと明記されています。1500Wという消費電力は、家庭用コンセントの上限に近い数字だからです。

延長コードやテーブルタップで他の家電と共用すると、容量を超える危険があります。設置する場所を決めるときは、そのコンセントに他に何がつながっているかを確認してください。

この注意点は消費電力の大きい暖房器具に共通します。加湿器を同じ部屋で使う場合も、コンセントを分けるのが基本です。

どれを選ぶか

10畳以上のリビング → MDHU15

1500Wまで出せて、電力レベルは5段階。長さ51cm・12.5kgの置き場所が要ります。

8畳前後の部屋 → MDHU12

1200Wで長さ44cm、10.0kg。標準的な洋室に合うサイズです。

6畳の寝室や子ども部屋 → MDHU09

900Wで長さ37cm、8.5kg。3機種で最も軽く、移動もしやすい大きさです。

部屋全体を安く暖めたい → 別の器具を検討

電気を熱に変える方式は運転費用で不利です。エアコンや石油ファンヒーターのほうが安く済みます。

この方式が向いている場面

運転費用では不利でも、選ばれる理由はあります。燃焼させないので燃焼ガスのための換気が要らず、風が出ないのでほこりが舞いにくい。表面温度も低めに保たれる設計です。

寝室や子ども部屋のように、空気を汚したくない場所や、長時間つけたままにする場所では、これらの性質が価値になります。石油ファンヒーターのように給油や換気を必要としないぶん、手間はかかりません。

部屋全体を暖める器具の比較は石油ファンヒーターはコロナ・ダイニチ・トヨトミどれ?もあわせてご覧ください。燃焼式との違いが分かります。

口コミに見る、買って良かった声と気になった声

ネット上の口コミを調べると、評価が分かれる点と、おおむね一致する点が見えてきます。良かった声と気になった声を同じ件数で並べます。

良かった声に多いのは、静かさと空気の質

音がしない。 運転しているのか分からないほど静かという声がよく見られます。ファンで風を送らない構造なので、寝室や子ども部屋で評価されるポイントです。

朝の乾燥が気になりにくい。 エアコン暖房のときより朝の乾燥が気になりにくくなったという声が目立ちます。風が当たらないぶん、体感の乾燥が抑えられるという受け止めです。

ほこりが舞わない。 風を出さないので、床のほこりが動かないという声が出ています。アレルギーがある家庭で選ばれる理由として語られます。

つけっぱなしで眠れる。 換気が要らず、朝まで一定の温度が保たれるという声が見られます。石油ファンヒーターでは代えられない部分です。

表面が熱くなりすぎない。 表面温度が上がりにくい設計(それでも直接触れないよう注意は要ります)という点を、購入理由に挙げる声が多く出ています。

気になった声に多いのは、暖まるまでの時間と電気代

すぐには暖まらない。 部屋全体がゆっくり暖まる方式なので、帰宅してすぐという使い方には向かないという声が一定数あります。

電気代が気になる。 長時間つけるとコストが上がるという指摘が見られます。タイマーやエコ設定を使って抑えているという声もあります。

広い部屋だと力不足に感じる。 断熱性能が低い部屋や、窓が大きい部屋では暖まりきらなかったという声が出ています。

本体が重い。 キャスターは付いているものの、段差を越えるときや収納するときに負担があるという声が見られます。

エアコンの代わりにはならない。 主暖房として1台で使うつもりだと期待とずれるという声が出ています。補助や寝室用という位置づけが実態に近いようです。

並べてみると見えること

良かった声は静かさ・乾燥しにくさ・安全性に、気になった声は暖まる速さと電気代に集まります。

この分かれ方は、方式の性質そのものです。風を出さず、燃焼させず、ゆっくり部屋全体を暖める。その代わりに即効性がなく、電気を熱に変えるぶん運転費用がかかる。

つまりエアコンの置き換えを期待すると外れ、寝室や子ども部屋の暖房として見ると合うということです。器具ごとの費用の考え方は暖房器具の電気代はどれが安い?で整理しています。

この方式が向いている人・向かない人

向いている人

  • 寝室で朝までつけておきたい。燃焼させないので換気が要らず、就寝中も使えます
  • エアコンの風が苦手。風が出ないため、肌や喉が乾きにくい方式です
  • ほこりを舞わせたくない。アレルギーがある家庭や、寝室で気になる場合に向きます
  • 子ども部屋で使いたい。表面温度が低めに保たれる設計です
  • タイマーで起床前に暖めたい。ゆっくり暖まる方式なので、予約運転と相性がいい

向かない人

  • 帰宅してすぐ暖まりたい。部屋全体がゆっくり暖まる方式で、即効性はありません
  • 運転費用を抑えたい。電気を熱に変えるだけなので、エアコンより不利です
  • コンセントを他の家電と共用している。15Aを単独で使う必要があります
  • 季節ごとにしまいたい。8.5〜12.5kgあり、出し入れの負担があります

朝までつけておける暖房は、意外と少ない

石油ファンヒーターは就寝中の使用が推奨されず、エアコンは風が気になる。こたつや電気毛布は体のまわりだけ。寝室で長時間つけておきたい暖房となると、選択肢は限られます。

冬の明け方、部屋がいちばん冷える時間に目が覚めてしまう。布団から出たくなくて、そのまま二度寝する。この方式は、その時間帯を静かに埋めるためのものです。

運転費用では最も安い選択肢ではありません。それでも選ばれるのは、換気も風も音もない状態で、朝まで部屋の温度を保てるからです。何を優先するかで評価が変わります。

よくある質問

MDHU15を900Wで使うのと、MDHU09を使うのは同じですか

電力としては同じ900Wです。ただし本体の大きさと重さは変わりません。MDHU15は長さ51cm・12.5kg、MDHU09は長さ37cm・8.5kgです。使う部屋が6畳なら、MDHU09のほうが置き場所と扱いやすさで有利です。

オイルヒーターとマルチダイナミックヒーターは何が違いますか

内部に熱を伝える媒体があるかどうかです。オイルヒーターは内部のオイルを温めて放熱し、マルチダイナミックヒーターはオイルを使わず本体を直接温めます。デロンギは両方の製品を販売しているため、購入時は製品名を確認してください。

電気代が高いと聞きますが、使わないほうがいいですか

部屋全体を暖める目的なら、エアコンのほうが運転費用は安く済みます。ただし換気が不要で風が出ないという性質は、この方式でしか得られません。目的が「安く暖める」なら別の器具、「空気を動かさず静かに暖める」ならこの方式が合います。

電源を入れてからどのくらいで暖まりますか

部屋全体がゆっくり暖まる方式のため、石油ファンヒーターのようにすぐ暖かい風が出るわけではありません。タイマーで起床時刻や帰宅時刻に合わせて動かしておく使い方が向いています。3機種ともデジタルタイマーとリモコンが付属します。

電気毛布やこたつと比べるとどうですか

暖める範囲が違います。こたつや電気毛布は体のまわりだけを暖めるので1時間あたり1〜2円で済みますが、部屋の空気は暖まりません。部屋全体を暖めたいのか、自分のまわりだけでよいのかで選ぶ器具が変わります。

まとめ:長さで選んで、電力レベルで調整する

デロンギ マルチダイナミックヒーターの3機種を公式仕様で並べて分かったことです。

  • 型番の数字が消費電力。15なら1500W、09なら900W
  • 幅27.5cm・高さ66.5cmは3機種とも同じ。違うのは長さと重さ
  • 上位機は下位機の電力レベルをすべて含む。大きく買って小さく使える
  • 広さの目安の2つの数字は基準が違う。小さいほうを見るのが安全
  • 設置には15Aのコンセントを単独で使う

電気代の面では、部屋全体を暖める用途で最も安い選択肢ではありません。それでも選ばれるのは、換気が要らず、風が出ず、静かだからです。

冬の夜、寝室でつけたまま眠れる暖房というのは、意外と限られます。石油ファンヒーターは就寝中の使用を推奨されず、エアコンは風が気になる。その隙間を埋めるのが、この方式の役割です。

選ぶときは、まず部屋の広さで型番を決めて、置き場所の長さを測ってください。あとは電力レベルで調整できます。

この記事の数値について
消費電力・外形寸法・質量・広さの目安・電力レベル・安全上の注意は、デロンギ・ジャパン株式会社の公式取扱説明書(MDHU15/MDHU12/MDHU09、2026年8月確認)にもとづいています。広さの目安の小さいほうの数値は日本電機工業会自主基準、大きいほうはデロンギ自社実験(新省エネルギー基準・外気温5℃・5面接触)による値です。電気代は1kWhあたり31円で計算した概算で、実際の運転電力は室温と設定温度により自動調整されます。仕様は変更される場合があるため、購入前に最新の情報をご確認ください。
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