結露対策の順番|換気・グッズ・除湿機と、賃貸で伝えておくこと

結露対策を、換気・グッズ・除湿機の順に試す手順で示した図 家電

朝、カーテンを開けたら窓一面が濡れている。サッシの下に水がたまって、拭いても翌朝また同じ状態になる。

結露は「窓の問題」に見えますが、原因は部屋の空気のほうにあります。だから窓だけ拭いても終わりません。

この記事では、お金をかけない方法から順に並べます。賃貸に住んでいる場合は、対策より先にやっておくことがひとつあります。それも最後に書きます。

先に結論:3段階で、上から順に試す

結露対策の順番。段階1は0円で湿気を出さない・こもらせない、段階2は数百〜2,000円で窓の表面を冷やさない、段階3は1万円〜で部屋の湿度そのものを下げる。1で足りる家も多い

順に見ていきます。賃貸の場合に管理会社へ伝えておく理由は、記事の最後に書きます。

自分はどこから始めればいいか

全部やる必要はありません。今の状態で、始める場所が変わります。

  • 湿度を測っていない人。まず段階1です。湿度計を1つ置くだけで、どこまでやるかが決まります
  • 換気しているのに毎朝びっしり出る人。段階2へ。窓の表面が冷えすぎています
  • 部屋干しをしている人。段階3を先に見てください。洗濯物が原因なら、換気と断熱では追いつきません
  • 押し入れや家具の裏にも出ている人。段階3です。部屋全体の湿度が高すぎます
  • 賃貸に住んでいる人。どの段階にいても、先に管理会社へ一報を入れてください。理由は最後に書きます

結露は「空気が冷やされて、持ちきれなくなった水」

空気は温度によって、抱えられる水蒸気の量が変わります。暖かい空気はたくさん抱えられて、冷たい空気は少ししか抱えられません。

暖房の効いた部屋の空気が、外気で冷えた窓に触れる。すると空気の温度が下がり、抱えきれなくなった分が水になって窓に付きます。これが結露です。

たとえば室温20℃・湿度50%の空気は、9℃まで冷えると水滴が出はじめます。真冬の窓ガラスは外気に近い温度になるので、簡単にこの温度を下回ります。

この「何℃まで冷えたら出るか」を露点温度といいます。室温20℃なら、湿度によってこう変わります。

部屋の湿度 水滴が出はじめる窓の温度 冬の窓で起きるか
40% 約6℃ 外気0℃なら起きうる
50% 約9℃ 起きやすい
60% 約12℃ ほぼ確実に起きる
70% 約14℃ 窓以外にも出はじめる

アルミサッシの単板ガラスは、外が0℃なら窓の表面も10℃を下回ります。湿度が50%を超えていれば、それだけで条件がそろいます。

逆に言うと、湿度を50%以下に保てれば、窓が9℃を下回らない限り出ません。数字で見ると、やることがはっきりします。

ここから、対策の方向が2つに決まります。

  • 空気中の水蒸気を減らす(湿度を下げる)
  • 窓の表面温度を下げすぎない(冷やさない)

グッズも除湿機も、どちらかに効かせるための道具です。拭き取りは、出たあとの後始末であって対策ではありません。

段階1:お金をかけずにできること

まずここからです。効果の大きい順に並べます。

1日1回、短く換気する

湿った空気を外に出すのが、いちばん確実で費用がかかりません。

2か所を開けて風の通り道を作ると、5分から10分でも湿った空気をかなり入れ替えられます。短時間なら壁や家具まで冷え切りにくいので、長く開けっぱなしにするより続けやすいです。

湿度計を1つ置く

結露が出るかどうかは、体感ではなく数字で見えます。1,000円ほどの湿度計をひとつ置くだけで、対策の効き方が分かります。換気の前後で数値がどう動くかを見れば、次にどこまでやるか判断できます。

また、住宅に24時間換気の設備があるなら、スイッチを切らないでください。寒いからと止めると、湿気の逃げ道がなくなります。

湿気を出しているものを見つける

室内の水蒸気には出どころがあります。

  • 部屋干しの洗濯物(いちばん大きい)
  • 調理と入浴(換気扇を回す時間を延ばす)
  • 石油ストーブ・ガスストーブ(燃焼で水蒸気が出る)
  • 観葉植物、水槽

このうち見落とされやすいのが暖房です。石油ファンヒーターやガスストーブは、燃焼するときに水蒸気を出します。メーカーの説明では、灯油1Lを燃やすと約1Lぶんの水蒸気が出ます。1シーズンでタンク何本ぶんかを考えると、部屋にかなりの水が足されている計算になります。

暖房の種類 水蒸気が出るか 結露との関係
石油ファンヒーター・石油ストーブ 出る(灯油1Lで約1L) 結露の直接の原因になりうる
ガスファンヒーター 出る 同上
エアコン暖房 出ない 湿度は上がらない。むしろ下がる
電気ストーブ・オイルヒーター 出ない 同上

結露がひどい部屋で燃焼系を使っているなら、エアコン暖房に替えるだけで変わることがあります。石油ファンヒーターの機種ごとの違いは石油ファンヒーターはコロナ・ダイニチ・トヨトミどれ?にまとめていますが、結露が出ている部屋では暖房の種類そのものを見直す価値があります。

窓の前を家具でふさがない

カーテンを閉め切ると、窓とカーテンの間に空気がたまって、そこだけ冷えます。朝カーテンを開けたときにびっしり付いているのは、これが理由です。

家具を窓際にぴったり寄せているときも同じです。数センチ空けて、空気が動くようにしてください。

段階2:買うなら、何から買うか

1で足りなければ、次は窓の表面を冷やさない方向です。100円ショップやホームセンターで揃います。

結露グッズの比較。断熱シートは結露そのものが減る。吸水テープと結露取りワイパーは結露は減らず、垂れた水を受けたり拭く手間を短くしたりするもの。防止スプレーの効果は一時的

選び方の目安です。窓が広い部屋や北向きの部屋なら断熱シート、サッシの木枠を守りたいなら吸水テープ、すでに毎朝拭いているなら結露取りワイパーが向きます。

「貼ったのに結露が止まらない」と感じることがあります。役割が違うだけで、その道具が悪いわけではありません。

ただし断熱シートも万能ではありません。部屋の湿度が高すぎる場合は、これだけでは止まりません。

断熱シートには、貼れないガラスがあります

買う前に、窓のガラスを見てください。次のガラスは、商品によって「貼らないでください」と書かれています。

  • 網入りガラス(中にワイヤーが入っている)。熱がこもって割れることがあります
  • 複層ガラス・ペアガラス(2枚重ね)。同じく熱割れの注意書きがあります
  • 凹凸のあるすりガラス。貼りつかず、すぐ剥がれます

網入りガラスは、火事のときに割れて飛び散らないようワイヤーが入っているものです。ベランダや階段の窓に使われていることが多いので、貼る前に窓を1枚ずつ確認してください。

なお、窓そのものを断熱する効果は大きいです。サッシメーカーの資料では、室外10℃・室内20℃のとき、アルミの単板サッシは窓全体が10℃を下回るのに対し、内窓を足すと16℃前後まで上がります。露点表と照らすと、湿度60%(露点12℃)でも出なくなる水準です。

ただし内窓の設置は工事で、賃貸では大家さんの許可が要ります。持ち家で毎年ひどいなら検討の価値がありますが、この記事の段階1と2で足りる家のほうが多いです。

段階3:湿度そのものを下げる

1と2をやっても改善しないなら、部屋の水蒸気の量が多すぎます。ここで家電の出番です。

除湿機は、部屋干しがある家に効く

洗濯物を室内で乾かしていると、その水分は部屋の空気に移ります。除湿機はその水を回収するので、部屋干しが原因になっている場合は結露も減らせます。

ただし冬は方式によって能力が変わります。気温が低いとコンプレッサー式は力が落ち、デシカント式は落ちにくい。冬に使うなら方式から選んでください。

方式ごとの電気代と能力の違いは除湿機の電気代は方式で変わる?に、冬の部屋干しに絞った話は冬の部屋干しが乾かないのはなぜ?にまとめています。

実際の機種で比べたい場合はコロナ衣類乾燥除湿機 3機種比較が、本体の大きさと置き場所まで含めて選ぶときの参考になります。

サーキュレーターは、空気を止めないために使う

窓際にたまった冷たい空気を動かすと、その場所だけ冷え込むのを防げます。除湿機より電気代が安く、通年で使えます。

ただし湿度そのものは下がりません。部屋全体の水蒸気が多いなら、送風だけでは追いつきません。

どれを選べばいいかはサーキュレーターの選び方とおすすめにまとめています。冬は暖かい空気を循環させるのにも使えるので、1台あると出番が続きます。

窓以外にも出ているなら、湿度が高すぎます

結露は窓だけの現象ではありません。部屋の中で「いちばん冷たい場所」から順に出ます。

出ている場所 何が起きているか やること
窓ガラス いちばん冷える。最初に出る 段階1と2
サッシの下の枠 水がたまり、木枠を傷める 吸水テープ。段階2
カーテンの裏 空気がたまって冷える 夜だけ少し隙間を空ける
押し入れ・クローゼットの奥 空気が動かず、外壁側が冷える すのこを敷く。扉を時々開ける
家具の裏(外壁側) 壁と家具の間に空気だまり 壁から数cm離す
部屋の隅・天井の角 湿度がかなり高い 段階3へ。除湿機の検討

押し入れや家具の裏に出はじめたら、窓だけの対策では追いつきません。そこはカビが生えても気づきにくい場所なので、見つけた時点で湿度そのものを下げにいってください。

しまってある衣類や布団まで湿っている場合は、収納の見直しも要ります。1Kで収納が足りないときの置き方に、湿気のこもりにくい入れ方をまとめています。

放置すると、何日でカビになるか

「そのうち拭こう」と思っているうちに、状況は進みます。公的機関の説明では、条件がそろうとカビは2〜3日で目に見える大きさになり、1週間ほどで胞子を作りはじめます。

条件 カビが育つ範囲
湿度 70%以上で育ちやすい
温度 10〜30℃(暖房の効いた部屋はこの中)
場所 暗くて、空気が動かないところ
時間 2〜3日で見える大きさ、1週間で胞子

結露した窓を拭かずに週末まで置くと、それだけで条件を満たします。とくにサッシのゴムパッキンと壁紙は、一度黒く入り込むと家庭では落としきれません。

拭くのが面倒なら、拭かなくて済む状態にするほうが早い。段階1の換気と、段階2の断熱シートは、そのための手です。

賃貸なら、管理会社に伝えておく

ここが費用ゼロで、あとから効いてくる部分です。

国土交通省の原状回復をめぐるトラブルとガイドラインには、退去時に借主の負担になるものとして、こう書かれています。

賃借人が結露を放置したことで拡大したカビ、シミ(賃貸人に通知もせず、かつ、拭き取るなどの手入れを怠り、壁等を腐食させた場合)

読むと分かりますが、負担になるのは「放置した場合」です。同じガイドラインには「結露は建物の構造上の問題であることが多い」とも書かれています。

退去時の負担は、建物の状態や被害の広がり方、日ごろの手入れ、連絡の有無などを見て判断されます。少なくともガイドラインの上では、次の2つが重要な材料になります。

  • 管理会社や大家さんに伝えたか
  • 拭き取るなどの手入れをしていたか

ガイドラインには、実際に争われた事例も載っています。カビの原因が結露で、その結露は建物の構造上の問題だと認められたケースです。裁判所は、借主が結露に気づくたびに拭いていたと認め、カビの発生について過失があったとは認められないと判断しました。

だから、ひどい結露が出ているなら早めに一報を入れておいてください。言った・言わないになりやすい部分なので、メールやアプリなど記録が残る方法だと確実です。

あわせて、結露やカビを見つけたら、拭き取る前後の写真を日付が分かる形で残しておくと安心です。管理会社へ送ったメールやアプリの履歴と合わせておけば、いつ気づいて、どう手入れしたかが後から分かります。

そのまま送れる連絡文

何を書けばいいか迷う部分なので、置いておきます。写真を添えて、メールかアプリで送ってください。

お世話になっております。〇〇号室の〇〇です。

今シーズンに入ってから、〇〇(例:北側洋室の窓/浴室横の壁)に結露が出ています。〇月〇日ごろから毎朝続いており、写真を添付します。

こちらでは、朝夕の換気と、気づいたときの拭き取りを続けています。断熱シートも貼りました。

建物側で確認していただける点があればお願いしたく、ご連絡しました。換気設備の点検など、可能な対応があれば教えてください。

ここに入れておきたいのは4つです。いつから出ているか、どこに出ているか、自分は何をしているか、何を相談したいか。この4つがあれば、後から見返したときに経緯が分かります。

伝えることで、二重窓の設置や換気設備の点検といった対応につながることもあります。建物側の問題なら、こちらだけで抱える必要はありません。

よくある質問

拭くのは毎日必要ですか

水滴が出ている日は拭いたほうがいいです。放置するとサッシや壁紙にカビが出て、そこからは元に戻せなくなります。朝の数十秒で済ませるために、結露取りワイパーを窓際に置いておくと続きます。

窓を開けると寒いので換気したくありません

短時間で済ませてください。5分から10分なら、壁や家具の温度はそれほど下がらず、空気だけが入れ替わります。24時間換気の設備がある住宅なら、それを止めないことも大事です。

断熱シートは効きますか

窓の表面温度が下がりにくくなるので、条件が合えば結露を減らせます。ただし部屋の湿度が高すぎる場合は、窓で出なくなったぶんが押し入れや家具の裏など、別の冷たい場所に出ることがあります。

除湿機と加湿器を同じ部屋で使っていいですか

やめてください。打ち消し合って電気代だけがかかります。乾燥が気になるなら、まず湿度計を1つ置いて、実際の数値を見てから決めてください。

すでにカビが出ています

広がる前に落としてください。壁紙やゴムパッキンに黒く入り込んだものは、家庭で落としきれないことがあります。賃貸なら、この段階で管理会社に連絡してください。放置した期間が長いほど、話がこじれます。

結露が原因で、しまってある服までカビ臭くなっていることもあります。その場合は服がカビ臭いときの対処を見てください。

まとめ

  • 結露は暖かく湿った空気が、冷たい窓で冷やされて起きる
  • 対策は2方向。水蒸気を減らすか、窓を冷やさないか
  • 段階1(0円)は換気と、湿気の出どころを止めること。ここで足りる家も多い
  • グッズは役割が違う。断熱シートは結露を減らす、吸水テープとワイパーは減らさない
  • 部屋干しがあるなら除湿機。冬は方式で能力が変わる
  • 賃貸は管理会社に伝えて、拭き取りの手入れを続ける。退去時の判断材料になります

毎朝タオルで窓を拭く生活は、慣れると当たり前になってしまいます。ただ、その水はサッシと壁紙に少しずつ染みています。

まずは今夜、寝る前に5分だけ窓を開けてみてください。それで翌朝の窓が変われば、お金は要りません。

楽天カードはお持ちですか?

楽天市場で買い物をされる方は、楽天カードの併用でポイントが貯まりやすくなる場合があります。使い方や条件によって還元率は変わります。

年会費・ポイント倍率・キャンペーンなどの条件は時期により変わるため、最新の内容は公式ページでご確認ください。

楽天カードの入会特典

公式サイトで最新条件を見る

タイトルとURLをコピーしました