結露対策の順番|換気・グッズ・除湿機と、賃貸で伝えておくこと

家電

朝、カーテンを開けたら窓一面が濡れている。サッシの下に水がたまって、拭いても翌朝また同じ状態になる。

結露は「窓の問題」に見えますが、原因は部屋の空気のほうにあります。だから窓だけ拭いても終わりません。

この記事では、お金をかけない方法から順に並べます。賃貸に住んでいる場合は、対策より先にやっておくことがひとつあります。それも最後に書きます。

先に結論:3段階で、上から順に試す

結露対策の順番。段階1は0円で湿気を出さない・こもらせない、段階2は数百〜2,000円で窓の表面を冷やさない、段階3は1万円〜で部屋の湿度そのものを下げる。1で足りる家も多い

順に見ていきます。賃貸の場合に管理会社へ伝えておく理由は、記事の最後に書きます。

結露は「空気が冷やされて、持ちきれなくなった水」

空気は温度によって、抱えられる水蒸気の量が変わります。暖かい空気はたくさん抱えられて、冷たい空気は少ししか抱えられません。

暖房の効いた部屋の空気が、外気で冷えた窓に触れる。すると空気の温度が下がり、抱えきれなくなった分が水になって窓に付きます。これが結露です。

たとえば室温20℃・湿度50%の空気は、9℃まで冷えると水滴が出はじめます。真冬の窓ガラスは外気に近い温度になるので、簡単にこの温度を下回ります。

ここから、対策の方向が2つに決まります。

  • 空気中の水蒸気を減らす(湿度を下げる)
  • 窓の表面温度を下げすぎない(冷やさない)

グッズも除湿機も、どちらかに効かせるための道具です。拭き取りは、出たあとの後始末であって対策ではありません。

段階1:お金をかけずにできること

まずここからです。効果の大きい順に並べます。

1日1回、短く換気する

湿った空気を外に出すのが、いちばん確実で費用がかかりません。

2か所を開けて風の通り道を作ると、5分から10分でも湿った空気をかなり入れ替えられます。短時間なら壁や家具まで冷え切りにくいので、長く開けっぱなしにするより続けやすいです。

湿度計を1つ置く

結露が出るかどうかは、体感ではなく数字で見えます。1,000円ほどの湿度計をひとつ置くだけで、対策の効き方が分かります。換気の前後で数値がどう動くかを見れば、次にどこまでやるか判断できます。

また、住宅に24時間換気の設備があるなら、スイッチを切らないでください。寒いからと止めると、湿気の逃げ道がなくなります。

湿気を出しているものを見つける

室内の水蒸気には出どころがあります。

  • 部屋干しの洗濯物(いちばん大きい)
  • 調理と入浴(換気扇を回す時間を延ばす)
  • 石油ストーブ・ガスストーブ(燃焼で水蒸気が出る)
  • 観葉植物、水槽

石油ファンヒーターやガスストーブは、燃焼するときに水蒸気を出します。結露がひどい部屋で使っているなら、大きな原因のひとつになっていることがあります。エアコン暖房は燃焼しないので、室内の水蒸気は増えません。

窓の前を家具でふさがない

カーテンを閉め切ると、窓とカーテンの間に空気がたまって、そこだけ冷えます。朝カーテンを開けたときにびっしり付いているのは、これが理由です。

家具を窓際にぴったり寄せているときも同じです。数センチ空けて、空気が動くようにしてください。

段階2:買うなら、何から買うか

1で足りなければ、次は窓の表面を冷やさない方向です。100円ショップやホームセンターで揃います。

結露グッズの比較。断熱シートは結露そのものが減る。吸水テープと結露取りワイパーは結露は減らず、垂れた水を受けたり拭く手間を短くしたりするもの。防止スプレーの効果は一時的

選び方の目安です。窓が広い部屋や北向きの部屋なら断熱シートサッシの木枠を守りたいなら吸水テープすでに毎朝拭いているなら結露取りワイパーが向きます。

「貼ったのに結露が止まらない」と感じることがあります。役割が違うだけで、その道具が悪いわけではありません。

ただし断熱シートも万能ではありません。部屋の湿度が高すぎる場合は、これだけでは止まりません。

段階3:湿度そのものを下げる

1と2をやっても改善しないなら、部屋の水蒸気の量が多すぎます。ここで家電の出番です。

除湿機は、部屋干しがある家に効く

洗濯物を室内で乾かしていると、その水分は部屋の空気に移ります。除湿機はその水を回収するので、部屋干しが原因になっている場合は結露も減らせます。

ただし冬は方式によって能力が変わります。気温が低いとコンプレッサー式は力が落ち、デシカント式は落ちにくい。冬に使うなら方式から選んでください。

方式ごとの電気代と能力の違いは除湿機の電気代は方式で変わる?に、冬の部屋干しに絞った話は冬の部屋干しが乾かないのはなぜ?にまとめています。

実際の機種で比べたい場合はコロナ衣類乾燥除湿機 3機種比較が、本体の大きさと置き場所まで含めて選ぶときの参考になります。

サーキュレーターは、空気を止めないために使う

窓際にたまった冷たい空気を動かすと、その場所だけ冷え込むのを防げます。除湿機より電気代が安く、通年で使えます。

ただし湿度そのものは下がりません。部屋全体の水蒸気が多いなら、送風だけでは追いつきません。

どれを選べばいいかはサーキュレーターの選び方とおすすめにまとめています。冬は暖かい空気を循環させるのにも使えるので、1台あると出番が続きます。

賃貸なら、管理会社に伝えておく

ここが費用ゼロで、あとから効いてくる部分です。

国土交通省の原状回復をめぐるトラブルとガイドラインには、退去時に借主の負担になるものとして、こう書かれています。

賃借人が結露を放置したことで拡大したカビ、シミ(賃貸人に通知もせず、かつ、拭き取るなどの手入れを怠り、壁等を腐食させた場合)

読むと分かりますが、負担になるのは「放置した場合」です。同じガイドラインには「結露は建物の構造上の問題であることが多い」とも書かれています。

退去時の負担は、建物の状態や被害の広がり方、日ごろの手入れ、連絡の有無などを見て判断されます。少なくともガイドラインの上では、次の2つが重要な材料になります。

  • 管理会社や大家さんに伝えたか
  • 拭き取るなどの手入れをしていたか

ガイドラインには、実際に争われた事例も載っています。カビの原因が結露で、その結露は建物の構造上の問題だと認められたケースです。裁判所は、借主が結露に気づくたびに拭いていたと認め、カビの発生について過失があったとは認められないと判断しました。

だから、ひどい結露が出ているなら早めに一報を入れておいてください。言った・言わないになりやすい部分なので、メールやアプリなど記録が残る方法だと確実です。

あわせて、結露やカビを見つけたら、拭き取る前後の写真を日付が分かる形で残しておくと安心です。管理会社へ送ったメールやアプリの履歴と合わせておけば、いつ気づいて、どう手入れしたかが後から分かります。

伝えることで、二重窓の設置や換気設備の点検といった対応につながることもあります。建物側の問題なら、こちらだけで抱える必要はありません。

よくある質問

拭くのは毎日必要ですか

水滴が出ている日は拭いたほうがいいです。放置するとサッシや壁紙にカビが出て、そこからは元に戻せなくなります。朝の数十秒で済ませるために、結露取りワイパーを窓際に置いておくと続きます。

窓を開けると寒いので換気したくありません

短時間で済ませてください。5分から10分なら、壁や家具の温度はそれほど下がらず、空気だけが入れ替わります。24時間換気の設備がある住宅なら、それを止めないことも大事です。

断熱シートは効きますか

窓の表面温度が下がりにくくなるので、条件が合えば結露を減らせます。ただし部屋の湿度が高すぎる場合は、窓で出なくなったぶんが押し入れや家具の裏など、別の冷たい場所に出ることがあります。

除湿機と加湿器を同じ部屋で使っていいですか

やめてください。打ち消し合って電気代だけがかかります。乾燥が気になるなら、まず湿度計を1つ置いて、実際の数値を見てから決めてください。

すでにカビが出ています

広がる前に落としてください。壁紙やゴムパッキンに黒く入り込んだものは、家庭で落としきれないことがあります。賃貸なら、この段階で管理会社に連絡してください。放置した期間が長いほど、話がこじれます。

結露が原因で、しまってある服までカビ臭くなっていることもあります。その場合は服がカビ臭いときの対処を見てください。

まとめ

  • 結露は暖かく湿った空気が、冷たい窓で冷やされて起きる
  • 対策は2方向。水蒸気を減らすか、窓を冷やさない
  • 段階1(0円)は換気と、湿気の出どころを止めること。ここで足りる家も多い
  • グッズは役割が違う。断熱シートは結露を減らす、吸水テープとワイパーは減らさない
  • 部屋干しがあるなら除湿機。冬は方式で能力が変わる
  • 賃貸は管理会社に伝えて、拭き取りの手入れを続ける。退去時の判断材料になります

毎朝タオルで窓を拭く生活は、慣れると当たり前になってしまいます。ただ、その水はサッシと壁紙に少しずつ染みています。

まずは今夜、寝る前に5分だけ窓を開けてみてください。それで翌朝の窓が変われば、お金は要りません。

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